2007年04月05日
読書感「写楽まぼろし」杉本章子
題名からは"写楽"のことかと思わせるが、内容は江戸・寛政時代の文化を裏で支えた"版元・蔦屋重三郎"の物語。

"歌麿"を育て上げ、版元として地位を築き上げる一方、寛政の改革で身代を半分に減らされるなか、まだ見ぬ"写楽"を追い続ける重三郎の姿と彼を取り巻く人々が画かれている。
突如として現れ、忽然として消えた"写楽"の存在については諸説あるようだが、この作品では幼い頃自分を捨てた"父"に結びつけ、"写楽"後期の作品の変化や落款が"東洲斎写楽画”から"写楽画"に変わった謎解きも行っている。
また、歌麿が画いた「歌撰恋之部 物思恋」は重三郎の恋人"おしの"であることや前半からの登場人物が後半にいろいろな関係を持ってつながる面白さなどもあり、フィクションとして充分に楽しめた。

"歌麿"を育て上げ、版元として地位を築き上げる一方、寛政の改革で身代を半分に減らされるなか、まだ見ぬ"写楽"を追い続ける重三郎の姿と彼を取り巻く人々が画かれている。
突如として現れ、忽然として消えた"写楽"の存在については諸説あるようだが、この作品では幼い頃自分を捨てた"父"に結びつけ、"写楽"後期の作品の変化や落款が"東洲斎写楽画”から"写楽画"に変わった謎解きも行っている。
また、歌麿が画いた「歌撰恋之部 物思恋」は重三郎の恋人"おしの"であることや前半からの登場人物が後半にいろいろな関係を持ってつながる面白さなどもあり、フィクションとして充分に楽しめた。
Posted by 風車 at
20:47
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